「遺品整理を始めたいものの、何から手をつければよいか分からない」「先に捨てて、あとで困らないか心配」と感じている方は少なくありません。

遺品整理は、目についた物を捨てることから始めるのではなく、終了日と作業範囲を決め、残す物・家族に確認する物・査定する物・手放す物の基準をそろえてから進めることが大切です。

札幌市内の3LDKでご依頼いただいた遺品整理には、1日で作業を完了した事例があります。ただし、ご家族が事前に整理されており、荷物量も少ない現場でした。間取りだけで必要な日数は決められません。

この記事では、遺品整理のやり方を6つの手順に分け、札幌市のごみ処理ルール、自分で進めるか業者へ相談するかの判断基準、実際の作業から分かった準備のポイントを紹介します。

遺品整理の6つの手順

  1. 終了日・作業範囲・連絡方法を決める
  2. 捨てない物を先に確保する
  3. 道具と仕分け場所を用意する
  4. 残す・家族確認・査定・手放す物の4つに分ける
  5. 処分前に査定・リユースを確認する
  6. 処分ルートを確認し、搬出・清掃・最終確認を行う

遺品整理のやり方は6つの手順で進める

遺品整理では、仕分けと処分を同時に始めると、必要な物まで手放したり、自治体で受け入れられない物が混ざったりしやすくなります。次の順番で一つずつ進めると、判断のやり直しを減らせます。

1.終了日・作業範囲・連絡方法を決める

最初に、いつまでに、どこまで片付けるかを決めます。賃貸住宅の退去、家の売却や引き渡し、施設入居などの予定がある場合は、その日から逆算します。

室内だけでなく、押し入れ、物置、ベランダ、車庫も確認し、大型家具、家電4品目、取り外しが必要な設備の有無を一覧にしておくと、作業量を把握しやすくなります。家族で進める場合は、処分に迷ったときの確認担当と連絡方法も決めておきましょう。

  • 終了日と、動かせない予定
  • 片付ける部屋と収納、物置などの範囲
  • 探している物、残すことが決まっている物
  • 大型家具、家電、設備取り外しの有無
  • 家族への確認方法と連絡担当

2.捨てない物を先に確保する

仕分けを始める前に、「残す」「家族に確認する」「保留する」ための箱や場所を用意します。現金、通帳、印鑑、契約書類、鍵、身分証明書、写真、手紙、形見の候補は、手放す物と混ざらない場所へ移します。

遺言書が出てきたら、その場で開封しないでください。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人またはその代理人の立ち会いがなければ開封できないと民法で定められています。遺言書の保管者や、遺言書を見つけた相続人は、遅滞なく家庭裁判所へ提出して「検認」を請求する必要があります。家庭裁判所以外で開封した場合や、検認を経ずに遺言を執行した場合は、過料の対象になります。

封がされていない遺言書も、内容を書き換えたと疑われないよう、そのまま保管してください。なお、公正証書遺言と、法務局の保管制度を利用した自筆証書遺言(遺言書情報証明書)は検認が不要です。相続放棄を検討している場合や、相続財産の扱いが決まっていない場合も、処分の前に家庭裁判所や専門家へご確認ください。詳しくは、裁判所の遺言書の検認をご確認ください。

遺言書以外の封筒は、見た目が空でも中身を確認してから判断します。札幌市厚別区の3LDKで行った整理では、封筒や収納のほか、バッグや上着の中から現金と500円記念硬貨が見つかり、ご依頼者へ返却しました。

札幌市厚別区の3LDKで仕分け前の物が残る室内
札幌市厚別区の3LDKで行った整理の作業前。収納や小物も一つずつ確認しました。

一度に判断できない物は、無理に捨てず保留にします。ただし、保留箱が増え続けないように「次に家族が集まる日まで」など確認期限を決めておくと、作業を止めずに進められます。

3.道具と仕分け場所を用意する

段ボール、ごみ袋、ラベルや付箋、油性ペン、手袋、マスク、掃除用具を用意します。長時間作業になる場合は、飲み物や着替えも準備しておくと安心です。

家全体を一度に広げるのではなく、「今日は押し入れの上段」「午前中は寝室」のように範囲を区切ります。残す物、保留する物、査定する物、手放す物の仮置き場所を分けておくと、仕分け済みの物が再び混ざるのを防げます。

4.残す・家族確認・査定・手放すの4つに分ける

遺品は、次の4分類で考えると整理しやすくなります。

分類主な内容次の行動
残す生活に必要な物、形見、写真など保管場所や渡す相手を決める
家族確認・保留自分だけでは判断できない物写真を共有し、確認期限を決める
査定・リユース貴金属、趣味の品、古い雑貨、使用できる家電など処分前に査定先と引き渡し方法を確認する
手放す使用せず、保留や査定にも該当しない物札幌市の分別・排出方法を確認する

形見や思い出の品は、金銭的な価値だけで決められません。誰が受け取るか決まっていない物は、手放す前に写真を残し、家族が確認できる状態にしておく方法もあります。仏壇や神棚、遺影、位牌は、この4分類とは別に、供養してから手放すかどうかを決めます。

5.処分前に査定・リユースを確認する

古い物だから価値がないとは限りません。貴金属、時計、趣味のコレクション、レトロ雑貨、年式の新しい家電などは、処分前に査定できるか確認します。査定額は品物の状態や市場によって変わるため、金額を決めつけないことも大切です。

札幌市厚別区の2LDKで行った家財整理では、仕分け中に18Kのメガネフレームと現金が見つかり、ご依頼者へ返却しました。この現場では家電やレトログッズも査定し、買取総額は約6万円でした。これは一つの事例であり、すべての現場で同様の品や査定額が見つかるわけではありません。

札幌市厚別区の2LDK家財整理の作業前後
札幌市厚別区の2LDKで行った家財整理。鍵をお預かりし、2日間で仕分けと搬出を進めた事例です。

仕分けと査定の詳しい流れは、札幌市厚別区の18Kメガネと買取の作業事例でも紹介しています。

6.処分ルートを確認して搬出・清掃・最終確認を行う

仕分けが終わったら、品目ごとに排出方法を確認します。札幌市では、遺品整理などで一時的に多量の家庭ごみが出る場合について、次の方法を案内しています。

  • 通常のごみステーションや大型ごみ収集へ計画的に出す
  • 排出者本人が市の処理施設へ自己搬入する
  • 一時多量ごみの収集運搬を札幌市が許可する札幌市環境事業公社へ依頼する

通常のごみステーションへ出す場合、札幌市は一度に400リットル以下を目安に計画的に排出するよう案内しています。400リットルを超える一時多量ごみを一度に処理する場合は、許可業者である札幌市環境事業公社へ依頼するルールです。詳しくは、札幌市の引越しや遺品の整理などで一時的に多量に出るごみの処理についてをご確認ください。

家具などの大型ごみは戸別有料収集で、インターネットまたは電話で申し込みます。受付は収集希望日の2週間前からで、区ごとに収集曜日と申込期限が決まっています。たとえば白石区・厚別区・南区は金曜収集で、申込期限は収集週の水曜16時30分です。退去日や引き渡し日が決まっている場合は、この期限から逆算して申し込んでください。自己搬入を選ぶ場合は、札幌市内の自宅で発生した家庭ごみを排出者本人が持ち込み、施設ごとの受入基準を事前に確認します。最新の受入先や手数料は、札幌市の家庭ごみの自己搬入をご覧ください。

テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコンの家電4品目は、札幌市では収集していません。販売店、家電回収協力店、指定引取場所など、札幌市が案内する家電4品目の処分方法を確認してください。

業者へ依頼した場合も、家庭から出るごみの収集運搬は市の許可を受けたルートで行われます。私たちが札幌市内で対応した事例では、札幌市環境事業公社(一般廃棄物収集運搬業者)を事前に予約して作業しました。遺品整理業者が行うのは、仕分け、搬出、買取査定、そして許可ルートの手配です。札幌市は、一時多量ごみの収集運搬を無許可の業者へ依頼しないよう案内しています。「まとめて処分できます」とだけ説明する業者には、どの許可ルートで処理するかを必ず確認してください。

搬出後は、収納の奥、衣類のポケット、郵便受け、物置、ベランダを見直し、鍵や設備の戻し忘れがないか確認します。賃貸住宅では、管理会社や家主が求める引き渡し状態も事前に確認しておきましょう。

仏壇・神棚・遺影・写真は、供養してから手放す選択肢がある

仏壇、神棚、遺影、位牌、人形、アルバムは、ごみとして出すことに家族の抵抗が残りやすい品です。処分方法を決める前に、お焚き上げという選択肢を知っておくと、家族の合意を取りやすくなります。

札幌市内の3LDKでは神棚を、苫小牧市の2LDKでは仏壇・遺影・ご位牌をお預かりし、お焚き上げを手配しました。いずれも提携する神社や専門施設へお届けし、作業後にお焚き上げ証明書をご自宅へ郵送しています。雛人形やアルバム、お人形についてもご相談いただけます。

写真やアルバムは、すべて残すか捨てるかの二択にせず、代表的な数枚だけ残す、データ化してから手放すという中間の方法も検討できます。衣類は、形見として残す物、リユースに回す物、燃やせるごみとして出す物を分けてから量を判断すると、迷いにくくなります。

自分で進めるか業者へ頼むかの判断基準

遺品整理は、すべて自分で行うか、すべて業者へ任せるかの二択ではありません。家族が残す物を判断し、仕分けや搬出の一部を相談する方法もあります。間取りだけで決めず、期限、物量、搬出条件、移動距離、心身の負担を合わせて判断します。

確認項目自分で進めやすい状態業者への相談を考えたい状態
期限複数日に分けられ、日程に余裕がある退去・売却・工事の期限が近い
物量一部屋や収納など、範囲を区切って進められる家全体、物置、大型家具まで対象が広い
搬出安全に運べる物が中心で、協力者がいる階段搬出、大型家具、設備取り外しがある
距離・立ち会い現地へ通え、家族間の確認も取りやすい遠方に住み、移動回数を減らしたい
処分ルート自治体の分別・搬入方法を確認できている一時多量ごみや家電4品目などが混在している
気持ちと体力休みながら判断できる思い出の品に触れる負担や体力面の不安が大きい

家族が判断し、仕分けや搬出を相談する分担もある

家族にしか決められない物は家族が確認し、重量物の搬出や細かな仕分けを相談する分担も考えられます。ただし、良かれと思って先に袋詰めしても、電池などの危険物が混ざっていないか確認するため、再び開ける場合があります。

作業を依頼する可能性がある場合は、「何をどこまで分けておくとよいか」を先に聞き、現場の作業方法と合わせる方が手戻りを減らせます。

退去期限がある場合は、見積もりを先延ばしにしない

札幌市白石区の1LDKでは、入院に伴う退去期限が迫る中、ご家族から相談を受けました。この事例では、見積もりから数日後に作業を始め、2名で9時から15時頃まで仕分け・搬出・回収を行いました。

これは一つの作業例で、同じ日程を保証するものではありません。予約状況、荷物量、収集運搬の手配で必要な日数は変わるため、期限が分かった時点で現地確認の日程を相談することが重要です。詳しくは、札幌市白石区の退去前家財整理の事例をご覧ください。

札幌の実例から分かる、作業時間を左右する条件

同じ間取りでも、物量、事前整理、階数、設備取り外し、依頼者との確認方法によって作業時間は変わります。

  • 札幌市内の3LDK:ご家族が事前に整理しており荷物量が少なかったため、3名で1日
  • 札幌市厚別区の広めの2LDK:4階階段、設備取り外し、仕分けと査定を含めて2日間
  • 札幌市白石区の1LDK:退去期限があり、2名で9時から15時頃まで作業
札幌市内の3LDKで行った遺品整理の作業前後
ご家族の事前整理で荷物量が少なく、3名で1日作業となった札幌市内3LDKの事例です。

3LDKの事例の詳しい流れは、札幌市内3LDKの遺品整理事例で確認できます。「何LDKか」だけでなく、収納内の物量、階段やエレベーター、取り外す設備、探し物の有無まで伝えると、必要な人数と時間を検討しやすくなります。

遺品整理の費用を抑えるために先に確認したいこと

遺品整理の費用は、作業人数と時間、搬出経路、車両・資材、処分方法、家電リサイクル、設備取り外しなどで変わります。費用を抑えたい場合も、やみくもに捨てるより、見積もり前の情報整理が先です。

  • 残す物、探している物、保留する物を伝える
  • 処分前に査定できる物がないか確認する
  • 階数、エレベーター、駐車位置、物置の有無を伝える
  • 大型家具、家電4品目、取り外し設備を一覧にする
  • 事前に袋詰めする場合は、分け方を依頼先へ確認する

当社の遺品整理・生前整理サービスでは、資材・車両、処分、人員など、見積もりを構成する項目を案内しています。間取り別の目安は料金表で確認できますが、同じ間取りでも物量や搬出条件で変わるため、現地の状況を確認した見積もりと比べてご検討ください。間取り別の目安、料金に含まれる項目と別途になる項目、費用を抑える具体的な方法は、遺品整理の費用相場で詳しく解説しています。

札幌で遺品整理業者へ相談するときの確認項目

見積金額だけでなく、作業範囲と処理ルートを確認すると、依頼後の認識違いを減らせます。

  • 仕分け、梱包、搬出、簡易清掃、査定のうち、見積もりに含まれる範囲
  • 大型家具、家電4品目、設備取り外しの扱い
  • 家庭ごみをどの許可ルートで収集運搬するか
  • 現金、貴重品、写真などを見つけたときの報告方法
  • 鍵を預ける場合の保管方法と、作業完了の確認方法
  • 追加料金が発生する条件

複数社を比べる場合は、同じ作業範囲と条件を伝え、総額だけでなく「何をどこまで行う見積もりか」をそろえて確認しましょう。

参考までに、私たち七宝グループは古物商許可を保有し、代表が遺品整理士・事件現場特殊清掃士の認定を取得しています。家庭ごみの処分は、一般廃棄物収集運搬業許可を持つ提携先を通じて行っています。同じ内容を、比較する他社にも同じ言葉で聞いてみてください。

遺品整理のやり方に関するよくある質問

遺品整理は何から始めればよいですか

退去や引き渡しなどの終了日を確認し、次に捨てない物を確保します。その後、部屋や収納ごとに範囲を区切り、「残す」「家族確認・保留」「査定・リユース」「手放す」の4つに分けてください。

立ち会えない場合でも相談できますか

これまでのご依頼には、鍵をお預かりし、ご依頼者さまが作業中は不在で、終了時に現地確認いただいた例があります。現場に来られないご親族へ、作業の様子を写真で報告した例もあります。鍵の受け渡し、作業範囲、報告方法は現場によって異なるため、見積もり時にご相談ください。

事前にごみ袋へまとめた方がよいですか

自分で処分する物が明確な場合は役立つことがあります。一方、電池などの危険物が混ざっていないか確認するため、袋を開け直す場合もあります。依頼を検討しているときは、先に分け方を確認してください。当社では、45リットルの透明袋にまとめ、そのまま積める状態にしていただくと人件費を抑えられます。電池やスプレー缶などの危険物は、袋に混ぜず別にしてお知らせください。

自分で運べるごみはどこへ持ち込めますか

札幌市内の自宅で発生した家庭ごみは、排出者本人が市の処理施設へ持ち込めます。ただし、品目によって受入施設が異なり、家電4品目など持ち込めない物もあります。搬入前に札幌市の最新の受入基準と停止期間を確認してください。

遺品整理の費用はどの時点で分かりますか

物量、作業範囲、搬出経路、処分方法、取り外し設備などを確認した見積もりで判断します。写真だけでは分からない収納内の物量や搬出条件もあるため、追加料金が発生する条件を含め、見積もりの範囲を確認してください。